お知らせ
特定外来生物「ナガエツルノゲイトウ」にご注意ください
更新日:2024.05.29
河川や農業用水路、出雲市内の河川で、特定外来生物である「ナガエツルノゲイトウ」の生育が確認されています。
農地等で見つけた場合は、環境政策課までご連絡ください。
(写真提供 辻井要介氏)
ナガエツルノゲイトウとは
南米原産の多年草で、河川や水路、湿った農地などで生息します。
水中では、枝分かれしながら水の上に伸びます。
葉や茎の切れ端からでも繁殖し、特に日当たりの良い水辺では急激に増殖し、大群落となります。
大規模に増殖すると、在来種と競合し生態系のバランスを崩したり、ポンプ場などに詰まると取水・排水障害を引き起こしたりします。
また、農地で増殖すると、農作物の収量減少や機械の作業性低下など農業経営に悪影響を与えます。
特徴
<花>
・開花期は4~10月ですが、1年中開花することもあります。
・小さな花が集まって直径12~16mmの球状の花を形成します。
・花には1~4cmの長い柄があり、葉の脇に1~2個ずつ付きます。
・花の色は白色または灰色がかった白色です。
(写真提供 辻井要介氏)
<茎>
・長さは0.5~1m以上になります。太さは4mmに達し、柔らかく、中は空になっています。
・上の方の茎は直立または斜めに立ちあがります。
・節のすぐ上には白い短い毛が生え、節の部分は赤みを帯びることがあります。
・根元の方の茎は横に這いながら枝分かれし、根を出します。
(写真提供 辻井要介氏)
<葉>
・葉に柄はないか、あっても1~6mmと短く、茎のそれぞれの節から2枚ずつ向かい合って付きます。
・葉の長さは2.5~5cm、幅0.7~2cmで、倒披針形*~倒卵形*です。
*倒披針形:細長くて両側が尖り、中央より上の部分が最も幅が広い形
*倒卵形:卵を逆さにしたような形
・葉の縁に、ほとんど目に見えない毛のような細かいギザギザがあります。
・葉の表は緑色で、裏面は淡緑色です。
(写真提供 兵庫県)
※環境省「特定外来生物の見分け方(同定マニュアル)」を加工し作成
外来生物法における特定外来生物の指定
生態系や農業への悪影響の恐れがあるため、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)」では「特定外来生物」に指定されています。
この法律により、生息域の拡大に関連した行為(飼育、栽培、運搬、保管、野外に放つ、植える、許可を得ていない譲渡・引き渡しなど)が禁止されているほか、被害防止の必要がある場合は国や自治体により防除を行うことになっています。
個人で防除をする際の注意
・農地などの個人所有地で防除を行う場合は、事前に環境政策課にご相談ください。
・断片や根が残らないよう取り除きましょう。
・断片が散乱し生育地を広げる恐れがあるため、刈払機は使用しないでください。
・生きたまま移動することが禁止されているため、袋に入れて密閉するなど断片等がこぼれ落ちないようにしたうえで、その場で枯死させてから燃えるごみとして処分してください。
参考リンク
・環境省「日本の外来種対策」のホームページ(外部サイト)
・国立環境研究所「侵入生物データベース」(外部サイト)