出雲エコなび

あなたのエコアクションをナビゲート

文字
サイズ

  • 拡大
  • 標準

色合い
変更

取り組んでいます環境保全

生活騒音とその対策

更新日:2013.08.16

音は、同じ音でも受け取る側によって感じ方が違い、「あった方がよい、あってもよい音」として受け入れる人や、「あっては困る、ない方がよい音」として排除しようとする人に別れます。
音に対する好き嫌いは、音の大きさや種類によって一律に決まるものではなく、その音に対する必要性の度合いや、音に対する価値観の違い、あるいはその時の状況によって変わります。

このうち、「あっては困る、ない方がよい音」が「騒音」となります。

事業活動や生産活動に伴って発生し、比較的広範囲に影響を及ぼす騒音については、法律や条例で規制する対象になっています。

一方、日常の生活行動や空調・給湯機器、音響機器などから発生する、いわゆる「生活騒音」は、人が活動することに伴って発生します。
これを法律や条例で規制することは日常生活に制限を加えることになりますので、一律に規制することにはなじまないといえます。

しかし、騒音を受け取る側は、不快感や嫌悪感を覚え、日常の会話などに支障が生じたり、睡眠が妨げられるなど、日常生活に大きな影響を与えます。

生活騒音は、日常生活を営むなかで必然的に発生するため、多くの人が時には被害者に、時には加害者になるという特徴があり、その対策に特効薬はありません。

住民、行政、各種家庭用機器類の製造者、住宅建設関連業者などの関係者がそれぞれの立場から努力を積み重ねることが大切です。

音についての基礎知識

音は、「大気の微小な圧力の変化が音速で伝わる」という物理現象です。

音の基本的な性質は、音の「強さ」と「高低」で決まります。
音の強さはdB(デシベル)という単位で表され、音の高低はHz(ヘルツ)で表されます。

音の強さ「dB(デシベル)」騒音の大きさの例

音の強さは、音の大きさと同じと考えてよいでしょう。

dBは、人間が聞き取れる一番小さな音のエネルギーを基準にして、基準の音の何倍であるかを示すものです。
dBが10違うとエネルギーは10倍、20違うと100倍違います。

音の強さの目安はおおよそ右表のようになります。
人の話し声でも、時と場合によっては大きな騒音源になります。

音の高低「Hz(ヘルツ)」

人間は一般に20~20,000Hzの音を聞くことができると言われています。

音の伝わり方

遮蔽物音は、さまざまな方法で伝わっていきます。
空気中を伝わる音が壁にあたると、一部が空気中にはねかえされます。これを反射といい、残りが壁の中に侵入します。これを吸音といいます。
侵入した音のうち一部は壁に吸収され、残りは反対側へ抜けていきます。これを透過といいます。
その他、建具や壁のすき間から音が漏れたり、天井裏などを通じて隣室に音が伝わる側路伝搬という方法でも伝わります。

音は、伝わる過程で四方八方に拡散しながら小さくなっていきます。これを距離減衰といいます。
また、途中にへいなどの遮蔽物があると、音はその裏側には直接伝わらないので小さくなります。これを回折減衰といいます。

騒音対策は、発生源への対策とともに、発生源を十分離したり、発生源との間にへいなどの遮蔽物を置くことが基本です。

生活騒音の特徴

生活騒音の特徴として、次のことがあげられます。

◆限られた隣近所の人たちだけに影響(迷惑)を与えます。
◆お互いに被害者にも加害者にもなります。
◆被害感(迷惑感)は、騒音の大きさだけでなく、加害者との日常的な人間関係にも左右されます。
◆法律や条例の規制値はありません。

身のまわりのものが発生源

生活騒音として考えられるのは、次のようなものです。

◆家庭用機器からの騒音 ~冷蔵庫、洗濯機、乾燥機、掃除機などの音
◆家庭用設備、建物からの騒音 ~空調機やバス・トイレの給排水の音、ドアの開閉音など
◆音響機器からの音 ~ピアノ、ステレオ、テレビなどの音
◆生活行動に伴う音 ~話し声、泣き声、笑い声、飛び跳ねる音など
◆その他 ~自動車・オートバイの空ぶかしの音、ペットの鳴き声、風鈴の音など

身のまわりの音の大きさ

こちらをご覧ください。⇒身のまわりの音の大きさ(67KB)(PDF文書)

場所も時間もまちまち

生活騒音は毎日の生活の中で出る音ですから、音の種類、音の出る時間、場所はいつも同じとは限りません。昼間は気にならなかった音でも、早朝や夜間に周りが静かになれば、うるさく感じることもあります。

「45デシベルだから何の問題もない。」というわけにはいかないのが、生活騒音です。

生活騒音を減らすために

社会生活を営むうえで、他人の迷惑になるような音は、できるだけ出さないように工夫することが大切です。
しかし、「工夫」程度の簡単な方法では、問題の解決が期待できない場合もあります。このような時は、必要に応じて何らかの防音対策を行う必要があります。

 音を小さくするには?

◆発生源を外部への影響の少ない離れた場所へ移す ~距離減衰
◆発生源を囲うなど、音が伝わる経路をさえぎる ~遮音
◆音の伝わる経路にへいなどを建て、音が伝わる経路を遮断する ~遮音
◆グラスウールなど、音を吸収する効果の大きい材料を内面に貼る ~吸音
◆集合住宅内での飛び跳ね音を和らげるため、ゴムマットなどを使用する ~制振・防振

地域での話し合いやルールづくりを

生活騒音は人の活動に伴って発生するものですから、なくすことはできません。

それだけに、一人ひとりが普段から心掛けて、必要以上の音を出さないように注意することが大切です。

多くの人が共に居住するマンションなどでは、一人ひとりの心掛けだけでは解決しないこともあります。そのような場合には、共同生活のルールをつくることも有効です。

リンク

BD14565_「その音だいじょうぶ?」(環境省の近隣騒音防止リーフレット)

~このページのお問い合わせ先~
環境政策課
電話:0853-21-6535